識名園(那覇市)
識名園(俗にシチナヌウドゥンと呼ぶ)は、琉球王家最大の別邸で、国王一家の保養や外国使臣の接待などに利用されました。18世紀の終わり頃につくられ、1800年に尚温王冊封のため訪れた正使趙文揩、副使李鼎元(を招いています。
王家の別邸としては17世紀の後半、首里の崎山村(現在の首里崎山町)に御茶屋御殿がつくられました。首里城の東に位置しましたので「東苑」とも呼ばれ、その後につくられた識名園は、首里城の南にあるので「南苑」とも呼ばれました。
識名園の造園形式は、池のまわりを歩きながら景色の移り変わりを楽しむことを目的とした「廻遊式庭園」になっています。「廻遊式庭園」は、近世に日本の大名が競ってつくるようになった造園形式ですが、識名園の池に浮かぶ島には、中国風あずまやの六角堂や大小のアーチ橋が配され、池の周囲には琉球石灰岩を積みまわすなど、琉球独特の工夫が見られます。
識名園はかつて、春は池の東の梅林に花が咲いてその香りが漂い、夏には中島や泉のほとりの藤、秋には池のほとりの桔梗が美しい花を咲かせ、「常夏」の沖縄にあって、四季の移ろいも楽しめるよう、巧みな配慮がなされていました。
指定面積は41,997平方メートル(約12,726坪)で、そのうち御殿をはじめとするすべての建物の面積は、合計で643平方メートル(約195坪)となっています。
昭和16(1941)年12月13日に国の名勝に指定されましたが、沖縄戦で破壊されました。昭和50(1975)年から整備が進められ、約20年の歳月と約8億円にも上がる費用を費やしてようやく今日のような姿を取り戻しました。昭和51(1976)年1月30日には国の名勝に指定され、平成12(2000)年3月30日には特別名勝に指定されました。
平成12(2000)年(平成12年)12月2日には、ユネスコ世界遺産(琉球王国のグスク及び関連遺産群)として登録されました。
(リーフレットなどより)
観覧料 大人400円 小人(中学生以下)200円
観覧時間 4月1日~9月30日 午前9時~午後6時(入場締め切り 午後5時30分)
10月1日~3月31日 午前9時~午後5時30分(入場締め切り 午後5時)
休園日 毎週水曜日
(その日が休日又は「慰霊の日」(6月23日)のときは、その翌日)
Photo Canon EOS 5D MarkⅡ
H25.3.22
住所: 沖縄県那覇市字真地421-7
関連リンク
タグ
地図
関連情報