旧島津氏玉里邸庭園（鹿児島市）

旧島津氏玉里邸庭園は、島津家第27代当主斉興によって、天保6（1835）年につくった「玉里邸」に築庭された大名庭園です。
この別邸は、間口200m、奥行き147mの広大な邸宅でしたが、明治10（1877）年の西南戦争、昭和20（1945）年の太平洋戦争のたびに焼失し、現在は庭園、茶室、長屋門を残すのみとなりました。
庭園は、別邸書院からの観賞用の池庭である上御庭と、庭の裏表がなく池を巡ってどの位置から見ても楽しめる回遊式の下御庭の二つの庭園で構成されています。
久光により明治12（1879）年に再建された茶室は、客間6畳、次の間6畳、控え６畳と縁側から成る簡素な建物ですが、回遊式の下御庭と見事になじんでいます。
茶室のほか、明治20（1887）年12月18日の久光の国葬時に出棺用に急遽つくられた黒門があります。黒門の前から国道３号へ向けてまっすぐに延びる約700mの道路は「国葬道路」と呼ばれ、久光の棺を旧福昌寺墓地へ運ぶためにつくられた道路です。
玉里邸庭園は、平成19（2007）年7月に国の名勝に指定されました。
平成30（2018）年の大河ドラマ「西郷どん」第4回「新しき藩主」の「西郷どん紀行」で紹介されました。

営業時間　9:00～17:00
入園料　　無料
休園日　　毎週火曜日（休日の場合は翌平日）
　　　　　年末年始（12/29〜1/3）

Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
H30.1.29
住所: 鹿児島県鹿児島市玉里町27番20号