弘安寺〔中田観音〕(会津美里町・旧新鶴村)
会津三十三観音第30番札所中田観音・弘安寺
2021年02月21日
弘安寺は、山号は普門山、曹洞宗の寺院で会津三十三観音第30番札所中田観音として親しまれています。
鎌倉中期に江川常俊という長者が一人娘、常姫の突然の死を悼み、その菩堤を弔うために本尊を作らせたという伝説が残ります。
昔、佐布川村の江川長者の娘、常姫が参詣した折、中田の地頭、富塚盛勝と出会いました。常姫は参詣に来ていた人々の貧しい姿を目にして、江川家と盛勝公の財産を合わせて人々に分け与えれば生活が楽になるだろうと考え、盛勝公のもとに輿入れを望みました。しかし、縁談は調わず、常姫は亡くなりました。江川長者は常姫の供養にと文永11(1274年)年、等身大の十一面観世音像を安置しました。
観音堂は、弘安2(1279)年に建立されたので弘安寺と称しています。
本尊は高さ187cmの十一面観音で、縁結びのご利益があると伝えられています。地蔵菩薩、不動明王を脇侍とした珍しい様式は、全国的にも例がありません。
医聖・野口英世の母シカが深く信仰し、息子の火傷治療と立身出世を願い、毎月17日におこもりをする月詣りを欠かさなかったという逸話が、親子の参詣写真と共に堂内に残っています。「会津ころり三観音」の一つで、地域内外から信仰を集め、観音堂内の「だきつき柱」にだきつき念願すればそのおもいは成就されるといわれています。
「土守り」(御守)は本尊を作るとき型取りに使用した土が中に入っており、「他所の土にならない」と言われ、どこに行っても無事に我家に帰れると言い伝えられています。
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R2.12.28
住所: 福島県大沼郡会津美里町米田字堂ノ後甲147
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