福浦トンネル(隠岐の島町〔旧五箇村〕)
選奨土木遺産に選定されている福浦トンネル
2023年06月05日
福浦トンネルは、隠岐の島町南方にあるトンネルです。
重栖から福浦へ3本のトンネルがあります。
初代の福浦トンネルは明治初頭、1870年代に造られたといわれています。トンネルがある「黒滝岩」は海に面した高さ約50m、南北約150mに延びる屏風状の絶壁です。この辺りの山々には約600万年前に激しい噴火を起こした火山活動の跡が残っています。明治初期まで、福浦地区から重栖(おもす)漁港方面へ行くには、船以外の陸路では徒歩で黒滝岩中腹の険しい峠道を越えて行くか、磯伝いに迂回するしか方法がありませんでした。
初代は、大きいものは高さ約1.6m×幅1.3m×長さ7.5m、小さいものは約1.6m×1.8m×4.2mで、腰をかがめて通れるほどの大きさです。
二代目福浦トンネルは馬や荷車が通れる「窓トンネル」として広島県から一族を率いて来ていた石工の高井甚三郎 が建設にあたりました。
そして県道44号西郷都万五箇線の新ルートとして昭和63(1988)年に3本目のトンネル、新福浦トンネルが開通しました。
現在、2代目のトンネルには亀裂が入るうえ落石の危険があるため、通行が禁止されています。
平成17(2005)年、選奨土木遺産に選定されています。
写真上:初代
写真下:二代目
Photo Canon EOS 5D Mark IV
R5.5.5
住所: 島根県隠岐郡隠岐の島町南方
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