NGKスパークプラグ / 日本特殊陶業 RACING COMPETITION R7438-8  

プレミアムRX人気により、鳴りを潜めているレーシングコンペティション。その歴史や、チューンドカーへの採用実績などから、実力No.1とも評される。
また、職人によるハンドメイドがクラフトマンシップを意識させてくれる。
前回交換(NGK、レーザーイリジウムILFR7H)から2万kmを走行したため、定期メンテナンスとして交換。
@96775km


【経緯】
・このところ、アイドリングの回転数が20~30秒の周期で一瞬落ち込む現象に悩んでおり、その解決のための検証でもある(パージバルブ交換済)。また、快活なスパークによる燃焼の促進と安定化により、★燃えきり性の改善および排ガス成分の無害化を狙う。
・他方、踏み込む機会がほとんどないがハイパワーストリートマシンおじゃぶ号×熱価8番の適用性を判断する目的を兼ねている。
※本来、外したプラグの状態を観察してから交換するプラグの熱価を決めるが、在庫観点からなかなかそういうわけにもいかない。。。
チューンドマシンなら、ストリートなら熱価7、サーキットやストリートでも5-6thギアで踏むことがあるなら同8とする目安が存在するが、当方はどちらかと言うと前者だが。
・イグニッションコイル：プラズマダイレクトとの相性は深化中?!
一般的に、点火系の学習には時間を要する。

※熱価については固定概念的にいろいろいう人がいるが、現代車は制御が堅牢であり、アイドリング時の空燃比については14.5前後狙いで緻密に監視されているため、熱価8でもそうそうくすぶることはない。かりに失火とか点火不良の症状がでるなら、単なる劣化、または乗り方が上手くないか(しかるべきところまで回さない)のどちらか。
※VABは直噴エンジンではないため、同条件で比較すると燃焼温度はそこまで高くならない。純正採用の6番でも問題ないとされる理由である。
(あと、プラグ含め車はずっと同じコンディションを保てる訳ではないため、その時々にあったベストな選択をすることこそチューニングと呼ぶのだと思う。)


【所感】
◯：3500rpm以降が快活になった!
エンジンがぐうぉーーー!と吠えるように、ドライバーは来た来た来た～♪みたいなテンションになった。
驚いたのは排気音の変化。いい火花により燃えきり性が向上し、どこか排ガス量が増えたように感じる。リアピからフィードバックされる音が乾いていて、なおかつ野太くなった。
※そのせいか、オーバーシュートがやや大きくなった。ロードに依るところが大きいが、いま1.76kgf/cm2まで到達することがある。もちろん一瞬であり、直ちに安定ブーストである~1.53kgf/cm2に落ちつき、難なく6500rpmくらいまで延びて行く。
それはそうと、5&6tgギアではドッカン踏みしないように気を付けなければ😅

参考：燃焼速度(火炎伝播)は高回転域でのピストンスピードに対して決して余裕があるとは言えない。つまり、適正な着火により火炎伝播を促し、短時間で燃焼工程を完了させる必要がある。これはスパークの形態にも依存し、放電強度の増大は燃えきり性を改善する。


◯：スラントタイプでるため、チューニング対応と着火性を両立している。
一般的に、発火部が燃焼室に突き出ているタイプの方が着火性能に優れているが、その反面、高温の燃焼ガスにさらされやすく、外側電極も長いことから、熱的トラブルや機械的トラブルの原因になる場合がある。
→高性能、高出力エンジンほど燃焼室内の温度が高くなりエンジン自体の振動も大きくなる傾向にあるため、チューニングが進むにつれて外側電極を短く、燃焼ガスにさらされにくい発火部形状を選定する必要がある。
※キャプションを参考
→★ゼロ発進では差程恩恵がないように感じる。ある種、中～高回転(負荷)に特化したプラグであって、オールラウンドとまでは言えないと考える。



要確認：耐久性重視モデルではないため、定期的な交換が必要。工賃が高い水平対向エンジンだが、そこはけちらずにメンテナンスしたいところ。
今後も2万kmを目処に交換する。
※私の場合、プラグの寿命だけでははくNGK(社会)への貢献という意味合いもある。
限りあるEJ20のパフォーマンス期間、そらなら多少高くても手間でもいいものを過度ではない早スパンで交換していきたい。

要確認：くすぶりの心配をするなら、純正採用プラグが無難。コンピューターがノーマルなら、ポートインジェクションであることを勘案して、熱価6番で対応可能。

要確認：連続でなくとも、ハイブーストとなる5-6thギアでの高負荷運転の機会があるなら、熱価7はほしいところ。
※ECUチューニングしている場合。



参考；
・プラズマダイレクト(オカダプロジェクツ)との相性についても、いまのところ問題なさそう。
・排ガスの臭いについて
一概に臭いといっても、生ガス(未燃)のそれか否かで状況は異なる。
これまでは生ガス臭が主体であったが、交換後は乾き度が高い(燃えきった)臭いとなった。
※わかるのか?と突っ込まれそうだが、そこは燃焼専門のおじゃぶ。燃焼排ガスの臭いを嗅けば、オクタン価も想像はつく。