車高調整の方法 ~ねじ式 その②~
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
1時間以内 |
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続きまして、ショックアブソーバとスプリングが別々に設置されているタイプの車高調整方法をご説明します。最近では多くの車種のリアに採用されています。
そして、スプリングの上側もしくは下側に、車高調整をするための部品が装着されています。テインではH.A.S.(ハイトアジャストシステム)と呼んでいます。
作業手順としては、まず現状のライドハイト(ホイールハブセンター~フェンダーアーチ上端までの距離)をメジャーで左右ともに測定しておき、次にジャッキアップしてタイヤを外します。
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構造としては、スプリングシートを上下させて車高を調整し、シートロックでスプリングシートが回転しないよう固定します。
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その①と同様に、まずネジ部をブラシで掃除したあと車高調整レンチでシートロックを緩め、スプリングシートを回転させて車高を調整してください。
H.A.S.が上側についている車種の場合は、スプリングシートを上方向に移動させれば車高が下がり、下方向に移動させれば車高が上がります。
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H.A.S.が下側についている車種の場合は、スプリングシートを上方向に移動させれば車高が上がり、下方向に移動させれば車高が下がります。
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スプリングシートの移動量に対する車高の変化量は、その車種のスプリングのレバー比によって異なりますので、取扱説明書の「実車データ」にてレバー比の「S/P」の数値を参考にしてください。レバー比が1.0の場合はスプリングシートを10mm移動したら車高も10mm、レバー比が1.4の場合はスプリングシートを10mm移動したら車高は14mm変化します。ただし、スプリングのレバー比はサスペンションのストローク過程において変動するため、あくまでも参考としてください。特に車高下げ切りに近い状態でのレバー比は1.0に近づく傾向にあります。
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ショックアブソーバとスプリングが別々に設置されているタイプのサスペンションでは構造上、スプリング装着状態でのプリロード量が大き目となるため、特にスプリングレートが高い車種ではスプリングシートを回転させるのにかなり力を要する場合があります。
その場合は、ご面倒ですが一度スプリングとH.A.S.を車体から取り外してからスプリングシートを回し、再度車両に装着してください。
車体からの取り外し作業については弊社製品の取扱説明書もしくは自動車メーカー発行の整備要領書をご参照ください。
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車高調整後はタイヤを装着して車両を地面に下ろし、何度か車両を前後させてサスペンションを馴染ませた後、ライドハイトを測定して狙い通りの車高になっているか確認します。
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