やす弁慶のブログ一覧

何気に今年初のブログですね（笑）
年が明けてからはあいさつ回りやらトラブル処理などでかなりバタバタでした。


気が付けば、親父が亡くなって来月で一年が経とうとしてます。
亡くなってからというもの、家庭でも仕事でも責任ある立場になりいろいろな問題をクリアしながらなんとかこなしてきたかなって感じです
得意先にあいさつに行きいろいろと話をしていると、親父がこれまでやってきたことの大変さや、責任の重さを痛感させられます。


親父が亡くなっていろいろと考えることがありますが、常に思うのはたくさん後悔することがあることですね。
正直、元気な頃は親子だからでしょうけど言われたことに対して反発というか素直に聞けないことは多々ありました。そういうこともあり腹を割って話をするということもそんなにありませんでした。今となってはもう少しいろんな話をすればよかったな、こういう時にどうすればいいのかとか聞けばよかったなとか、もう後悔ばかりです。


もう後悔ばかりなんですけど、その中でも自分が一番後悔している出来事があります。


ちょうど親父が最後に入院した去年の２月中旬のことです。
仕事の途中で弟と見舞いに行ったときにお昼ご飯の話になりました。
うちの親父はかなりのうどん好きでした。聞いた話だと母親との初デートの店が製麺所だったそうです（笑）休みの日には朝から自分でだしを作って家族にうどんを食べさせるくらいうどんが好きでした。
そんな親父が、自分と弟に昼ご飯に高松にある「番丁」という店のしっぽくうどんを食べてこいと言ってきました。
その時は正直あまりしっぽくうどんが好きというわけではなく、弟は弟ですでに行きたい店がありました。
病室を出るときはしっぽくうどんを食べてくるわと言って部屋を出てきたんですが、結局違う店でうどんを食べることになりました。その時はまさか親父がこんなに早く亡くなると思ってもなかったのでまた時間があれば行ってみればいいかくらいに思ってました。
で、違う店でうどんを食べてるときに親父から電話がありました。
「しっぽくうどん美味いか？美味いやろう？」
その時、食べてもないのに「美味いよ！」と返事しました。
嘘ついちゃいました。
美味いよと返事すると親父は「そうかそうか～」とすごく満足そうでした。

しかし、翌月親父は亡くなりました。

亡くなってからふと一人でその時のことをすごく後悔しました。
たかがうどん位と思うかもしれませんが、最後の最後に嘘をついてしまったという後悔が自分の中ですごく重くのしかかりました。なんで素直にしっぽくを食いに行かなかったんだろうと。
おまけに亡くなった後でしっぽくのシーズンも終わってたことも重なってました。

それから約一年たち、ようやくしっぽくうどんを食べる機会がやってきました。


さぬき手打ちうどん　番丁

ちょうど香川県警の真正面にあります（笑）
たしかにのぼりの旗が出てるくらいにしっぽくが有名みたいです。

で、お待ちかねのしっぽくうどん！！

今まで食べたしっぽくに比べて具の大きさがハンパない！
おまけにしっかり煮込まれていて柔らかくて、しっかり出汁を吸い込んでるのでとても美味しかった♪
確かに親父が勧めただけのことはありました。
行った時間帯のせいか、客が自分一人だったのでなんとなくしみじみと味わいながら食べました。


その日は家に帰って親父の遺影の前で「しっぽくうどん、美味かったぞ」と１年越しに報告できました。
すっかりとまではいきませんが自分の中で引っかかったものが取れた気がしました。



来年からは毎年この時期に「後悔のしっぽくうどん」ではなく、「思い出のしっぽくうどん」を食べに来ようと思います。