2016年01月31日
< オートックワン 関連記事 以下抜粋 >
[ 試乗 ] 外観 も 安全装備 も 大きく 進化!
三菱 新型 「 ミラージュ 」 は
ライバル に 勝つこと が 出来るのか
【 オートックワン : 2016年 1月31日 】
◆ 三菱 ミラージュ が マイナーチェンジ で 外観 を 大きく 変えた!
今 の クルマ の 売れ筋 は
読者諸兄 も ご存知 の ように ボディ と エンジン 排気量 が 小さな クルマ だ。
軽自動車 は 売れ行き を 下げた と いっても
新車 として 売られる クルマ の 38% 前後 を 占める。
1 ~ 1.5 リッター クラス の コンパクトカー も 20% 前後 だから
乗用車市場 の 約 60% は 運転 が しやすくて 価格 の 安い コンパクト な 車種 に なる。
この 背景 には クルマ が 日常生活 の ツール に なったこと も あるが
コンパクト な 車種 の 魅力アップ も 見逃せない。
以前 に 比べると 内外装 が 上質 で 居住空間 も 広がり
緊急自動ブレーキ など の 安全装備 を 充実 させた。
その上 で 燃費 が 優れ 価格 も 安い。
「 小さな クルマ で 済ませる 」 と いう 段階 を 経て
「 小さな クルマ で 十分 」 さらに 「 小さな クルマ が 欲しい 」 と 考える ユーザー が
増えて 売れ行き も 伸びた。
逆に 大きな クルマ の 魅力 は 以前 に 比べて 相対的 に 薄れている。
今でも 内外装 や 乗り心地 は 上質 で 走行性能 も 高いが
小さな クルマ との 違い を 感じるのは 主に 趣味性 の 領域 だ。
実用性 では あまり 差 が 付かなくなった。
加えて 大きな クルマ の 開発 は 日本車 でも 北米 や 中国 と いった 海外 に 比重 が 置かれ
以前 に 比べると 日本 の ユーザー の 好み が 反映 されにくい。
「 日本 でも 買えます 」 的 な L サイズ モデル が 増えたこと も あって
小さな クルマ の 時代 に なった。
◆ 三菱 が 販売数 を 伸ばす 余地 は 十分 に あるはず
そんな 背景 を 踏まえて 2015年 12月 に 実施 されたのが
「 三菱 ミラージュ 」 の 大幅 な マイナーチェンジ だ。
三菱 と いえば 「 アウトランダー 」 や 「 パジェロ 」 と いった SUV の イメージ が あるが
販売台数 では 日産 と 共同開発 した 軽自動車 の 「 eK ワゴン / eK スペース 」 が
圧倒的 な 数 を 占めている。
にもかかわらず コンパクトカー は 元気 が いまひとつ。
月別 の 販売統計 を 見ると 「 ミラージュ 」 と
スズキ から 供給 を 受ける OEM車 の 「 デリカ D:2 」 ともに
それぞれ 200 ~ 400 台 程。
「 トヨタ アクア 」 の 月販 平均 が 約 1万 8,000 台 と いうのは 特殊 な 事例 としても
「 ホンダ フィット 」 が 約 1万台 「 日産 ノート 」 が 8,200 台 だから
三菱車 には 売れ行き を 伸ばす 余地 は 十分 に ある と いえるだろう。
◆ エンジン は 1.2 リッター へと 統一
ミラージュ の マイナーチェンジ で 注目 されるのは
1リッター エンジン を 廃止 して 1.2 リッター に 統一 したこと だ。
2012年 8月 の 登場時点 では 直列 3気筒 の 1リッター のみ だったが
2014年 12月 に 直列 3気筒 の 1.2 リッター を 加え
先ごろ 1.2 リッター のみ に なった。
1リッター エンジン の JC08 モード 燃費 は 「 27.2 km / ℓ 」 だから
発売時点 では ノーマルエンジン の 小型車 で トップ だったが
その後 に パッソ が 「 27.6 km / ℓ 」 に なった。
燃費 に ついては 今では セールスポイント に なりにくく
やはり 1リッター では 動力性能 も 足りなかった と いうこともあって
マイナーチェンジ後 は 1.2 リッター のみ の ラインナップ と されている。
また 以前 の 1.2 リッター エンジン には アイドリングストップ が 付かなかったが
マイナーチェンジ で 装着 され
JC08 モード 燃費 は 0.4 km / ℓ 向上 して 「 25.4 km / ℓ 」 と 上昇 している。
そして マイナーチェンジ で ミラージュ は 装備 が 充実 した。
車両重量 が 10 kg 増えて 900 kg に なったこと も 影響 している。
そんな マイナーチェンジ後 の ミラージュ を 試乗 したので
さっそく 皆さん に ご報告 したい。
◆ クルマ の 性格 と 異なり 4,000 回転 を 超えた 吹け上がり も 良好
ミラージュ の グレード は 2種類 あるが
今回 は 上級 の 「 G 」 ( 148万 5,000 円 ) へ 試乗 した。
発進させると 低回転域 の ノイズ と 振動 が 少し 気になる。
1,500 回転 付近 で 市街地 を 走ると ゴロゴロ と した 印象 だ。
3気筒 エンジン だから 差し引いて 考える 必要 は あるが
もう少し 抑えること が 可能 だろう。
アクセルペダル を 深く 踏み込んだ時も 音量 は 威勢 が 良い。
それでも 音質 は チューニング され 粗さ は ないから 耳障り にまでは 感じない。
クルマ の 性格 は 違うが 1980年代 の コンパクトカー に 用意 された
スポーティーグレード を 思い出した。
アクセルペダル と スロットル の 関係 は
少し 踏んだだけで スロットル が 大きめ に 作動 する 設定 だ。
なので アクセルペダル を 深く 踏み込んでも 車速 は あまり 伸びないが
実用回転域 の 駆動力 は 高い。
最高出力 は 78 馬力 ( 6,000 回転 ) 最大トルク は 10.2 kg-m ( 4,000 回転 ) と
その 数値 に 特長的 な ところ は 見受けられないが
車両重量 は 前述 の ように 900 kg と 軽い。
そのため 市街地 では アクセルペダル を 深く 踏み込まず
2,000 回転 付近 でも 十分 な 加速力 が 得られた。
このあたりは 力不足 を 感じた マイチェン前 の ミラージュ と 大きく 異なる。
4,000 回転 を 超えた 領域 の 吹き上がり も 良い。
前述 の ように ノイズ は 大きめ だが 活発 に 加速 できる。
クルマ の 性格 には 合わないが 操作性 の 良い 5速 MT が あると
スポーティ に 走ること も 出来るはずだ。
◆ サス の 剛性アップ など で 乗り心地 も 向上
AT の レバー は 以前 と 同じ だが ジグザグ の シフトゲート で 扱いやすい。
レバー に 触れただけで シフト位置 が 分かる メリット も ある。
最近 は この タイプ の 扱い易い AT レバー が 減ったことは 筆者 としては 寂しく 感じる。
さらに 先ごろ の マイナーチェンジ により
サスペンション の 取り付け 剛性 が 高められて
前後 の ショックアブソーバー の 減衰力 と リアスプリング の 硬さ も 見直され
乗り心地 が 向上 している。
ただし 以前 の 売れ筋 は 1 ℓ エンジン を 搭載 した 14インチ タイヤ 装着車 で
燃費 向上 の ために 指定空気圧 が 270 kPa と 高かった。
足まわり の 設定 以前 の 話 として 突っ張る 印象 が 強かった。
現行型 では この 14インチ が 廃止 されて 15インチ のみ に なる。
サイズ は 175 / 55 R 15 で 指定空気圧 は 大幅 に 下がって 220 kPa と 常識的 だ。
タイヤ の 銘柄 は ブリヂストン ポテンザ RE050A で ブランド的 にも 上質 に なった。
なので 今は 1 ~ 1.3 クラス の ライバル車 と 比べて 遜色 は ない。
マンホール の フタ を 乗り越える 場面 でも 以前 の ような 突き上げ感 は 抑えられている。
走行安定性 は 危険回避時 などは ボディ が 大きく 揺り返すが
サスペンション の 取り付け 剛性 を 高めた 効果 も あって
唐突 に 傾く 動き は 抑えられた。
ボディ の 傾き方 は 小さくないが 姿勢変化 の 仕方 が 穏やか だから
ドライバー を 慌てさせにくい。
ボディ が 軽く 全高 も 1,505 mm で 立体駐車場 を 使いやすい サイズ に 収まり
重心 の 高さ を 含めて バランス が 取られている。
◆ 昨今 注目 の 緊急自動ブレーキ も 全車 標準装備
ミラージュ は マイナーチェンジ により 装備 も 充実 させている。
赤外線レーザー を 使った 緊急自動ブレーキ を 全車 に 標準装備。
ただし eK ワゴン / eK カスタム に 採用 された 車両 の 周囲 を
上空 から 見たような 映像 で 表示 する マルチアラウンドモニター
オートマチックハイビーム は 備わらない。
外観 は 新たに メッキグリル など を 装着 して 豪華 な 印象 を 強めた。
上級 の G には ディスチャージヘッドランプ と 併せて
LED ポジションランプ も 備わる。
内装 も 光沢 の ある ブラック の パネル を 装着 する など 質感 は 申し分ない。
ボディカラー は 以前 は 明るい パープル や イエロー を 用意 したが
今は 全般的 に 渋い 色彩 に なった。
それでも 深み の ある オレンジ など を 選択 できる。
◆ 生産 は タイ工場 なので 「 納期 」 に 注意 を
ミラージュ を 選ぶ時 に 注意 したいのは 「 納期 」 だ。
タイ の 工場 で 生産 されるので
在庫車 や 生産計画 に 沿わない オーダー を すると 納期 が 長引く。
販売店 によると
「 個性的 な 色彩 を 選んで サイド & カーテン エアバッグ を オプション 装着 したような 場合
契約 から 納車 までに 最長 3ヶ月 くらい を 要する 」 と いう。
ミラージュ は 輸入車 で ありながら バリエーション が 相応 に 多く 良心的 だが
注文 の 仕方 に よっては 納期 が 伸びる。
バリエーション は 先に 述べた 上級 の G ( 148万 5,000 円 ) と
ベーシック な M ( 138万 240 円 ) の 2グレード。
双方 ともに 装備 と 価格 の バランス は 取れていて
どちらか 一方 が 買い得 な 設定 では ないが 筆者 は 上級 の 「 G 」 を推奨 する。
ディスチャージヘッドランプ / フォグランプ / ターンランプ付き ドアミラー など が 備わって
内装 の 質 も 向上 しているからだ。
変更前 の 1.2 G に 比べると 3万 9,960 円 の 値上げ だが
低速用 の 緊急自動ブレーキ や ディスチャージヘッドランプ が 加えられた。
なので 実質的 には 新型 が 2万円 ほど 割安 に なる。
ライバル車 の コンパクトカー も
緊急自動ブレーキ / ディスチャージヘッドランプ / キーレスオペレーション などを
オプション 設定 に すること が 多く 標準装着 の ミラージュ は
価格 と 装備 の バランス で 相応 に 優位 だ。
◆ ミラージュ には 選択 の 「 決め手 」 が 欲しいところ
今後 の ミラージュ の 課題 は 選択 の 決め手 を 用意 することだろう。
フィット で あれば 使い勝手 の 良い 広い 荷室
ノート なら 快適 な 後席 と 歩行者 も 検知 できる 緊急自動ブレーキ など が ある。
これら の 車種 と 勝負 するなら
少なくとも eK ワゴン / eK カスタム の マルチアラウンドモニター や
オートマチックハイビーム は ミラージュ にも 割安 に 装着 すべきだ。
そして このような 改善 は 今の 三菱 に とって 急務 に なっている。
三菱 の 2015年 に おける 国内販売 は
登録車 ( 小型 / 普通車 ) が 4万 539 台
軽自動車 が 6万 1,471 台 合計 すれば 10万 2,010 台 だった。
1ヶ月 平均 では 登録車 が 3,378 台 ・ 軽自動車 が 5,123 台 だ。
今の 三菱 の 店舗数 は 約 700 拠点 だから
1店舗 当たり の 1ヶ月 平均 は 登録車 が 約 5台 ・ 軽自動車 が 約 7台。
想定 される 粗利 に 基づく 具体的 な 計算 は 避けるが
自動車 を 売って 得た 利益 だけで 販売会社 が 生計 を 立てるのは 厳しいかもしれない。
今は 他メーカー の 販売会社 も 状況 は 苦しいが 三菱 も 同様 だ。
ちなみに 2015年 に おける 三菱 の 世界生産台数 は 121万 8,853 台。
この 数字 を 単純 に 受け取れば 国内 の 販売比率 は
三菱車 全体 の 僅か 8% に とどまる。
海外 では 稼げているのだが 日本 の 販売会社 が 苦戦 してしまう 図式 だ。
◆ 三菱 が 得意 とする 「 SUV 」 など 魅力 ある 商品作り を
三菱 だけでなく これは 他の すべて の 日本車メーカー に 当てはまる 話 なのだが
日本車 を 育てたのは 日本 の ユーザー であり その 購買力 だ。
そして メーカー に とって ユーザー に 直結 しているのが 日本 の 販売会社 なのだから
軽んじてはならないだろう。
まず 必要 なのは 何よりも 商品力 の 強化。
2016年 に 予定 されていた コンパクト SUV の 発売 が 残念 ながら
先送り に なった 状況 を 踏まえると 現在 の ラインナップ を 有効活用 するのが 効果的。
三菱 と いえば まぎれもなく 「 SUV 」 の イメージ が 強く
今は この ジャンル の 人気 も 高いので
例えば 売れ筋 の 「 eK ワゴン 」 「 eK スペース 」 「 ミラージュ 」 「 デリカ D:2 」 に
SUV 仕様 が あっても 良いだろう。
ホイールアーチ の 樹脂パーツ を 軽自動車 規格 の 範囲内 で
効果的 に 装着 する など 売れ筋 の セオリー を 押さえれば
今なら 販売台数 を 増やせる。
また アウトランダー に デリカ D:5 の クリーンディーゼルターボ の 搭載
アウトランダー ローデスト の 復活 など
日本 の ユーザー に 魅力 ある 商品 を さらに 提供 して 欲しい と 願う。 ≪ 渡辺 陽一郎 ≫
この 記事 の ソース は こちら
Posted at 2016/01/31 19:50:42 | |
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三菱自動車 ニューモデル | 日記