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スポーツセダン！となると
どうしても比較的ボディの大きめのもの
かつ大排気量大出力の車を連想してしまう……


しかし！日本の道は狭い！山道が多い！
となるとだ！重量級のハイパワーな車たちは 登るのはいいが下りはその大出力を支えるエンジンや強化されたボディ！ブレーキ！サスペンション！などなど
えてしてマイナスに働く事がある


ヒラヒラと華麗に下っていくスポーツセダンたち！
残念ながら今やなかなか目にする事が無くなっている
カローラＧＴ サニーＶＺ-Ｒ インテグラＴＹＰＥ－Ｒ ファミリアＧＴ系などか……
さらにハッチバックや２ドアがプラスされるとさらに増えるが……敢えて外す



軽くて速い車たち……ターボは別だろうけども お財布にも優しくて…
これらをビュンビュン扱えたら楽しかっただろうな
もちろんウデが前提だが……


今私は重く座席位置が高くなかなか止まれない車に乗っている
だから余計そう感じるのだろう
まぁその重さが高めの座席が別の良さを生むとも言えるが……


今その座はコンパクトハッチが担う
しかし……優等生が多く 番を張るような奴がいないと……ある人は嘆いていた


もう熱い扱いやすいセダンは出ないのか……
フォーマルだけがセダンの姿で良いのか？

スポーツセダン……見た目は子供頭脳は大人！な車……か？


外見は普通の４ドアセダン
しかし！ボンネットを開けると！！
スポーツカー並みの強力なエンジンがぶち込まれている上に
サスペンションも強化された
通常の４ドアセダンとは別物の車


まさに羊の皮をかぶった狼的車たち
通常の車は大人しいが トップに君臨するスポーツやＧＴを冠するものは別物であるな！
クーペだとどうしても後席が犠牲になる
しかし！スポーツカー並みの動力性能を持ちながら……ある程度のファミリーユースにも使えるという贅沢
圧倒的性能が欲しいが クーペでは家族が……特に奥さんが反対する……


そんな熱い気持ちを持つパパさんたちの強い味方となり得た車たち！！


会社の部長はクラウンマジェスタ
課長はクラウンロイヤルサルーン
係長はマークII グランデ


ミニバンやＳＵＶとは違いセダン系はあからさまにヒエラルキーの現れる車種
ヒラ社員がクラウンなんかで乗り付けた日にゃあ……
ここはチェイサー ツアラーＶ


車に詳しくない上司なら
中古の安いやつなんすよ～
と言って誤魔化せ！！


最終型チェイサーはかなりスポーツ色が強くなり 歴代のチェイサーで初めてマークIIよりカッコ良くなったと言われたりした


ただ……チェイサーなどは絶版になって久しい
コンディション的にも厳しい


セダンでターボのパワーを享受できる
かつ……年式も新しいものとなれば！
もうレガシィ以外ない！！
(多分な…………)
しかもレガシィならヒエラルキーの中に組み込まれる恐れはかなり減るだろう
(多分な.…………)


足回りを強化しタイヤもきちんと選択
各部を補強したタイプもいい！
いたずらにエンジン出力を上げた車に乗っても
腕が伴わなければ宝の持ち腐れだし
一般道で大出力を発揮できるのか？


そうなる訳だ
だからエンジンは普通のそのままで ボディを強化する！
しろーとでも楽しめそうだ


こちらのタイプならまだまだ数はあるはずだ！！


スポーツカーではやや敷居が高い
近所の目が気になる……
家族の視線が……
ミニバンは絶対嫌！
ワゴンも後ろの荷室が無駄！
ＳＵＶなんて重すぎて嫌！
車の基本は４ドアセダンなんだ！！


と言う屈強のセダン好きなら スポーツセダン系は探す価値はおおいにある！

スポーツカー受難の時代と言われて久しい……
タイトなスポーツマインドかきたてる室内より広い居住性 痺れる排気音より静粛性 固い乗り心地とクイックなハンドリングより滑らかな運転感覚


まぁ……余程 そのスタイリングや性能に惚れ込まなければ わざわざスポーツカーを選ぶ人はいないだろう


スポーツカーはその存在自体に価値がある
圧倒的走行性能！流麗なスタイリング
ここに尽きる！
逆を言えば ここに価値を見い出せないならばスポーツカーを所有する意味などない
まさにミニバンと対極に位置する


とはいえスポーツカーは人を選ぶ
２人乗りはもちろん４人乗れると言っても補助席レベル
家族が多数いるならそれ１台でまかなうのは事実上無理な話
複数台所有が前提となるし
駐車スペースも必要となる


スポーツカーは大抵高性能だ
ゆえについついスピードを出したくなる
ついつい速い速度で曲がりたくなる
ゆえに事故率も上がる
ゆえに保険料額も上がる


魅せる車である いつも綺麗にしていなければならない
泥まみれで放置なんてスポーツカー乗りとして恥ずかしい！
いつも磨いて美しい肢体であるべきだ！！


美しい姿をするモデルだって自分を磨いているだろう……同じ事である


スポーツカーは手間ひまがかかる
お金がかかる ファミリー風は皆無
今は家族を大切にする風潮
とうしてもスポーツカーはパーソナル的な象徴だから……
敬遠されてしまうのかもしれない


価値観が多様化したから動力性能 スタイリングに価値を見いださない
燃費性能やかわいいという部分に価値を見いだす人が増えたのも一因か？


私とて……資金と土地がうなる程あったなら……必ずスポーツカーは所有したはずだ！！
似合う似合わないは別ね……

車というものは機械もの 当然工業製品である 均一な品質で作られてはいるが
やはりバラつきもあるのが現実


全く同じ車全く同じ日に出荷され全く同じ日に納車されても……
片やシビアなコンディションでも問題なく快適に動く
片や丁寧な運転をしていても……いきなり壊れる


同じ日に納車とかではないが
ほんの数ヶ月差で納車された同じ軽自動車があった……


ひとつは営業車として走り回っていた


えてして営業車は過酷な環境に置かれる
寒くても暖機などない
運行前点検などしていないようだ
エンジンがかかれば即出撃


普段からかなり荒い扱いをうけている


その軽自動車の名はスズキアルト
しかし今現在壊れたという話は聞いていない！
なんてタフネスなやつだ……


片や私の後輩たるアルバイトくん
彼もアルトに乗っていた……
車には全く興味のない 要は走りゃあいいってタイプ
つまり……維持管理はテキトー


ある時出勤途上で車が止まった
まだ購入して３年も経たない……車検すらまだな年式
なのにいきなりエンジンが止まった


原因は……オイルがすっかりダメになりタールのようになっていて
シリンダーからバルブからガタガタになっていたらしい……車に詳しくない本人の話だから詳しくはわからない
オイル交換などやった試しはないのは当然だ



エンジンのせかえなんてバカらしい……
廃車となった……


車たちの運命は乗る人に委ねられている
たとえ荒い扱いを受けても
維持管理をきちんとやれば車は応えてくれる


丁寧に扱っても維持管理がサッパリなら車は疲弊しある瞬間！即死突然死する


私はメカニズムには疎い
しかし最低限オイルやクーラント
ブレーキフルードやウィンドーウォッシャー タイヤの溝ぐらいは見ている


今日もあのアルトは荒い扱いを受けながら
健気に走り回るのだろう

２５日は非常に天気が良かった
風が少しあったかな……


天気が良く風が多少なりともある……
そう！！ついに！！我が生涯の敵となろう……黄色い悪魔が！
その姿を現した


私は気分良く愛車を洗っていた
最近全く洗っていなかった
グラスコーティングのおかげで
泥汚れや埃が簡単に落とせる
ゆえに時間もかからない


再び艶々に黒光りした車を見ながら
あらかじめコンビニで買っていた挽きたてコーヒーを飲む


うむ……近くで見たら そらあんた新車じゃないのだ
私で３年 前所有者で５年の８年目である



当然それなりに傷があるし塗装膜自体が脱落している場所もある
仕方がないのさ…………
エンジンはすこぶる調子が良い
まだまだイケますわ★


ボンネットを開ける
シルバーの大きなカバーが姿を表す
中央にはＶ６の文字が鎮座する
前見たセルシオはさらにエンジンルーム自体がパネルで覆われていた……
熱がこもらないのかしら？などと余計な心配をしたりしたが……
セルシオがオーバーヒートして壊れたなんて聞いた事がないから
まぁ大丈夫なのだろうな



しかし車によってはエンジンカバーを着けず 敢えて見せる演出をするものもある
スーパースポーツなんかね……
熱くなるエンジン音を聴かせるなら
カバーは逆に邪魔になるんだろうか


エンジンルームを軽く拭いて閉める
するとボンネットにうっすらと……


こ これは……
まぎれもなく……奴らだ
ずっと寒さが続きその存在が忘れられていたが……奴らは来た！！


ついさっきまで黒光りしていた車も
いつしか埃が……普段も黒ゆえにすぐ埃が着くのだが 量が違う！


早々に切り上げ私は車に乗り込む


ハッブショイ！！！


あぁ…………
また戦いの日々が続くのだな