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大熊猫@のブログ一覧

2013年08月18日 イイね!

ジャガーとの出逢い

「流行とは、見るに堪えられないほど醜い外貌をしているので、六ヶ月ごとに変えなければならないのだ」

これは相当な奇人として知られたアイルランドの詩人、オスカーワイルドの言葉でありますが、私生活での奇怪な行動とは裏腹に、46歳で夭逝するまでに含蓄を感じる言葉を多く残しています。

かく言う私自身、流行というものに決して疎い訳でも忌み嫌う訳でもなく、むしろ新しいもの好きである事を自覚しているのですが、それでも何か「本気の品物」を選択する時にはあまり流行に左右されないトラッドなものに惹かれる傾向があります。

このジャガーEタイプクーペのミニカー、スケール不明の国産品なのですが、今から37年くらい前に上野松坂屋で親に買ってもらったものです。当時の価格は恐らく5000円前後と高価でありましたが、かなり甘やかされて育ったせいもあっておねだりに成功したのでありましょう。

今になって、このミニカーを眺めてみると、その圧倒的な存在感は全く色褪せていないように感じます。そしてこのミニカーこそが、私とジャガーという車との最初の出逢いだったように思うのです。このミニカーを手に入れてから、昼に夜に眺めて悦に入っていた幼稚園時代は折しもスーパーカーブームで、カウンタックやフェラーリBBあたりがアイドルのような時代でありました。それらの車にも大いに魅せられてはいたものの、心の何処かにジャガーという存在が強くあったのでしょう。

それから何年か経って、兄が購読していたカーグラフィック誌を何気なく捲っていた時、一台のサルーンの広告に目が留まりました。それは他のどの車にも無い流麗なスタイルを持ち、薔薇の真紅を深くしたようなワインレッドのXJでありました。その上に「年収3000万円以上の方にジャガーのお話があります」という少しキッチュにも感じるコピーがあり、当時その車がいくらで何処で売っているかも知らない子供にも特別な存在である事を感じさせたのでした。

ここから暫くはジャガーが雲の上の存在だったのですが、ある日他の用事で訪れた尾山台の環八沿いのジャガージャパン本社ショールームでX300ソブリンに触れる事が出来たのでした。この個体はグレイシアホワイトと呼ばれた純白に黒革の組み合わせでしたが、一見退屈な黒一色のインテリアに艶やかなウッドパネルとボディ同色の白いパイピングの組み合わせが美しく、一目で心を奪われました。

当時の価格で800万~900万円の間くらいだったと思いますが、当時学生だった身にはそんな車を買う事が出来るはずもなく、ただ憧れる事が精一杯でした。

その後自分にとっての精一杯の背伸びをしてセドリックの新車を手に入れて、それなりに満足して乗っていた時に再びジャガーとの出逢いがありました。その頃ウチの近くだった聖路加国際病院の並びにジャガーのディーラーが開店し、そこに車を見に行った際に試乗する機会に恵まれたのでした。その頃はX308に進化していましたが、一番ベーシックな3.2のV8と、スーパーチャージャーで武装したXJRの2台でありました。どちらも自分の乗っているセドリックとは全く異質な車でありましたが、XJRには「凄い」という驚きは感じたものの、それ以上の感慨は無くあまりにも非現実的に感じてしまいました。

が、一番ベーシックな3.2のV8の優しい乗り味は「いつまでも乗っていたい」と思える程に心惹かれたのでした。当時スペック至上主義だった若造の私が、それ以外の車の楽しさに開眼した時だったのでしょう。

そのスタンダードモデルは当時の価格で600万円台後半だったと思いますが、それでもまだまだ手の届く代物ではありませんでした。が、子供の頃と決定的に違うのは、単なる雲の上の存在と捉えるのではなく、「次はこの車を手に入れたい」という発想に変わっていた事だと思います。その気持ちは「どうしたら買えるか」という現実的な所を考えて行動する原動力として充分なものだったと思います。

そこから少し時が経ち、X308から350にフルモデルチェンジされる頃になりました。色々な事前情報では「大きなXタイプ」という下馬評もありましたが、いざ蓋を開けてみると一気に進化した乗り味は従来の車に新たな価値を加えた魅力を感じました。それから暫くはセドリックに愛着もあったのですが、家族や周りの人達に背中を押されるカタチで注文書に押印する事となりました。この時35歳で、先のミニカーをねだってから実に30年後の事でした。

そして今、42歳になって思う事は「この大きな買い物は間違いではなかった」と自信を持って言える事です。よく「ジャガーは壊れて金がかかる」という声を耳にしますが、これこそ百聞は一見にしかずでありまして、そんな事はありませんでした。整備代などは国産車に比べれば高い部分もあるものの、「それがどうした」と感じる程に乗る悦びを感じる事で相殺されると思います。

これが多く売れている人気車を嫌う天邪鬼な私とジャガーの出逢いのお話ですが、その後世の中が少し変化してジャガーも外観は大きく変貌を遂げましたが、そのドライバーズシートに収まって走り出すと、嘗て恋焦がれたX308あたりとも共通のテイストを持ち続けている事に喜びを感じます。昨今多くのメーカーが理念を捨てて単純に売れる車を作っていますが、そうした車の多くが10年後に普遍的な存在になるかは疑問に思います。

よく「ジャガーは昔から変わらなくて良いですね」と言って下さる方には『笠智衆さんや菅井きんさんは若い頃から老け役が多いから、年取っても老けないのと同じですよ』と言うのですが、そんな事を考えると現在他に欲しいサルーンが思い浮かばないという結論に達します。

「サルーンはずっとこれでいい」

こんな風に思える買い物って、人生であと何回あるのでしょう…





Posted at 2013/08/18 15:28:05 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2013年08月17日 イイね!

ジャガーXタイプのミニカー

遂に1/43でXタイプが登場したようです。

しかもエステートもあります。

この写真を見る限りでは少し粗さが気になりますが、全体のプロポーションは良さそうです。

これでジャガーの1/43で商品化されていないモデルはSタイプとX351の現行XJだけかと思いますが、最近は次々に豊富な車種が登場しているので、そのうち商品化されるものと思います。

それ以上に私的に気になるのは…

このキャデラックです。日本名はコンコースでしたが、このモデルは本国名のデビルになっています。しかもコレは前期モデルの後輪がスパッツで隠れているタイプで、ホワイトリボンタイヤと合わせて実に優雅な雰囲気があります。

それにしても最近のミニカーは、少し前ではモデル化すら望めなかった車種が次々と登場して喜ばしい限りです。私も昔から実車が数多く販売されているようなモデルには食指が動かず、レアな車種ばかりを集めておりました。そうなるとダイキャストの完成品ではなく、レジン製やハンドメイドの高価なものに限られるので、ちょっとした実車が買える金額をミニカーに投資する結果となっていました。

そんな事を考えると、今のコレクターさんは実に羨ましい限りであります。

Posted at 2013/08/17 13:23:30 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記
2013年08月14日 イイね!

久々に横浜まで

奥さんから「久しぶりに横浜行かない?」の一言が切欠で、連休の酷暑の中を出掛けて参りました。

我が家から横浜までは帰省渋滞から無縁のルートなので、むしろ普通の平日よりも仕事の車も少なく快適なドライブになります。思えばジャガーのタイヤを新品に交換したにも関わらず、多忙で満足に走っていない事もあったのですが…


何と言う用件も無いのですが、やはりこの港の風景は格別なものがあります。最初から昼は元町で洋食、夜は中華街と決めておりましたので、その間はフラフラと買い物やら散策です。

山下公園のベンチでぼ~っとしていると、海風が涼しい贅沢な時間に感じます。

そうしているうちに、中華街がネオンのドレスを纏う時間になります。

思えば会食等の仕事で訪れる機会はありましたが、プライベートでの横浜は実に一年ぶりとなりました。
この一年の間に消えてしまったお店も多かったのですが、何も考えずに海辺に佇むだけで実に気持ちの良いものです。今回はこの空気感の中に身を置くだけで妙な達成感みたいなものを感じてしまい、あまりご報告する内容が無いのですが、「何もしない贅沢」とはこういうものかと実感の一日でした。


出先とは言え、丸一日停めるにはここは安心出来ます。

今回は呉服橋から一号線経由で横浜公園までの比較的短距離だったのですが、10km/lというまあまあの燃費となりました。高速道路で新しいタイヤが良いのは勿論で、以前のアシンメトリコよりも接地感は飛躍的に良くなっています。この感じなら年末納車予定のあの車も同じタイヤでも構わないのですが、どうやらこちらはミシュランとなるそうです。


基本雨天時にはジャガーには乗っていませんが、横浜に行く前日にゲリラ豪雨に遭いました。帰宅後は勿論速攻で洗車しましたが、現状で雨が降るとこの程度には水を弾く様子です。年始にガラスコーティングをしてから特に何もしていなかったのですが、このくらいなら良いかなと思うのです。

「洗車なんか自分でやらんよ」という方は別にして、皆さんは洗車にはどのくらいの時間を掛けているのでしょうか。私的に満足な洗車には最低2時間は必要なのですが、家族は呆れ返っています…
Posted at 2013/08/14 16:41:32 | コメント(7) | トラックバック(0) | 日記
2013年08月10日 イイね!

もうすぐ3回目の車検

皆様大変ご無沙汰しております。どうにかこうにか今日から夏休みを迎える事が出来ます。

今朝のニュースでは早くも夏の風物詩とも言える高速道路の渋滞の様子が流れておりましたが、こうした映像を目の当たりにすると「つくづく日本人って我慢強い民族だな」と思ってしまいます。元来いかなる行列や混雑に身を置く事が大嫌いな私は、例年と同様に人が少なくなった都心を楽しむつもりでおりますが、午前中に訪れた日本橋三越あたりは普段の土曜日よりは人が少なかったように思います。

さて、車関係のお話も色々あるのですが、まず手元にある車のお話からです。

ジャガー、クラウンエステート、シーマのどれも夏の暑さにも負けずに好調でありますが、ジャガーがもうすぐ3回目の車検を迎えます。3回目の車検という事は丸7年目を迎える訳ですが、この間に42000kmを何事も無く走ったところを見てもジャガーの信頼性はなかなかのものだと言えそうです。

とりあえず今回必要なのは通常のオイル交換等の作業に加えて、ブレーキパッド&ローターの交換です。今までリアのパッドは2回交換しており、ローターは今回が初の交換となります。フロントに至ってはパッド&ローター共に未交換ですが、フロントはパッドのみで大丈夫というディーラーさんの言葉を信じようと思います。

そしてここ最近、走行中にフロントの足回りから「ポコポコポコ」という微かな音が聞こえ、「遂にエアサスか…」とも思いましたが、これはフロントのスタビライザーのブッシュを交換する事で改善されるとの事なので、この部分もお願いする事にします。これまでに分かっている部分だけでブレーキ関連が10万円強、スタビのブッシュ関連が4万円前後という事で、諸経費9万円と通常の点検費用を加えても30万円前後というところに落ち着くようです。

このお値段をどう考えるかは人それぞれだとは思いますが、このクラスの輸入車の3回目の車検をディーラーで行う金額としては決して高くないと私は思います。

恐らく実際の整備は9月に入って代車の予定が空き次第だと思いますが、この車が我が家にやって来てからの7年の間に、自分自身も色々な変化がありました。そんな事を考えると7年という時間の短さに驚いております。


さて、今年はタイヤをBSのポテンザS001に交換した事は以前にご報告しましたが、それから更に距離を重ねて、その選択が間違いなかった事を改めて実感しております。色々な方のインプレッションを拝見する限り、本気のスポーツタイヤとしてはタイヤ重量がヘビーであったりと?な部分も多々あるようではありますが、少なくともスポーティーなサルーンタイヤとしては及第点以上のポテンシャルを持っていると思います。

が、その反面同じBSのトップグレードであるレグノGR-XTに関しては若干のアラが見えてしまいました。

ジャガーXJとF50シーマでは車の性格がかなり異なるので、同じフィールドでの比較は意味を持たないとは思うのですが、「昔のレグノってこんなにグリップ悪かったかしら?」と思う程に高速域での踏ん張りがイマイチに感じます。分かりやすく言うと、首都高4号線下りの新宿出口を過ぎた左カーブの辺りで道路の継ぎ目を越えるとドライ路面にも関わらず滑ります。最近のタイヤは燃費重視の為に転がり抵抗を少なくしているものが増えましたが、こうしたエコタイヤは重量級サルーンとの相性は難しいように感じます。

恐らくはこのGR-XTの交換時期よりも、車そのものの入れ替えが先になると思うのですが、先日9月発売のマジェスタの資料を見たところ新型は全くのクラウンロングという感じで、まさに日産のフーガとシーマの関係と同様のモデルになるようです。室内の質感などは流石にクラウンよりは良さそうですが、こうなると「またLS460かな…」という感じもします。
Posted at 2013/08/10 16:52:24 | コメント(3) | トラックバック(0) | クルマ

プロフィール

「スズキのラパンのCMで、「どの子をお迎えしちゃう?」というのがあります。

何かとてもクルマへの愛を感じる素敵なCMだなと思いました。」
何シテル?   05/04 14:51
東京は日本橋を中心に活動しております。 趣味としての車は輸入車贔屓で、中でも英国車を好みます。また実用品としての車はトヨタ&レクサスを愛用し、好き嫌いを抜...
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