相変わらずぶ厚めの本。
さすが京極夏彦。
それも上下。
内容は土方歳三のお話。
司馬遼太郎の
燃えよ剣
最後の将軍
山岡荘八の
徳川慶喜
坂本龍馬
など幕末ものはけっこう読んできました。
時代背景やあらすじは大体わかるので終わりが近づくのもページ数とともにわかります。
警ミスとかサスペンスだと最後の大団円に向けて読むペースは上がります。
でもこの本、終わりに近づくにつれ読むペースが落ちます。
最後は土方歳三が死んじゃいます。
その場面を迎えたくないというか、読み終わりたくないんです。
ずっとこの本のなかで過ごしていたい。
コンサートでも同じ。
終わりたくない。
初めての感覚でした。
新撰組や土方歳三については諸先輩方で詳しい方がおられるでしょうし、あんまり意見を書くのは憚られますが、中身というか人物描写はむちゃくちゃです。
タイトルからして
ヒトゴロシ
むちゃくちゃの意味も人によるかと思います。
文章や中身が破綻してるわけではありません。
ちなみにこのヒトゴロシ上下を読む前に、同じ作者の
ヒトデナシ
これを読んでからヒトゴロシを読むとさらにこの世界に入れます。
続き物ではありません。
時代背景も違いますが深い部分で繋がってるように思います。
仏教や般若心経に出てくる
空
とか
無
について少しだけご存知であればさらに楽しめます。
読了感でいっぱいです。
しばらくは軽めの本でいいです。
Posted at 2020/10/29 18:47:33 | |
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つれづれ